
腹痛の原因と治し方について、詳しくまとめました。
腹痛がひどくなると下痢や吐き気にまで及びますが、その原因はどこから来るものなのでしょうか。
それは食べ方や体調など様々な要素が影響してきますので、是非参考にしてください。
目次
腹痛の原因
食べ過ぎや食後の腹痛と言っても、色々なお腹の痛み(鈍いのか、鋭いのかなど)があり、痛む箇所も違ってきます。
またその中でも、我慢していれば通り過ぎるものと我慢できないものと分けられ、痛む箇所によって別の病気を発症する可能性もあります。
そういうわけで、腹痛の詳しい原因を見ていきます。
発症する原因
発症する原因は色んなケースがあるので、以下のことを主に気を付けましょう。
食べ物
柑橘系の果物や大豆や納豆などに含まれる糖類や、玉ねぎやリンゴやはちみつに含まれるオリゴ糖は摂り過ぎるとお腹がゆるくなり下痢になりやすくなります。
お腹の冷え
体は冷えてくると自然と排泄(便)するようになっています。下痢に限らず、冷えるとトイレが近くなるのはこのことからも言えます。お腹は温かいことに越したことはありません。
暴飲暴食
一日3食を適量で摂らず、もしくは一日の消費量に見合った量の食事をしていないと、昼食や夕食に暴飲暴食しがちになります。その他にも体が疲弊しているにも関わらず、宴会などで飲み過ぎ・食べ過ぎもその後に腹痛はやってきます。
体力低下
普段から体力が低かったり、スタミナがない人(特に痩せ型の人)は下痢になりやすいと言われています。暴飲暴食のところでも説明しましたが、体力が低下=疲れているだけで腸の機能も低下してしまいます。
急性胃炎
急性胃炎は胃の辺りに不快感を感じて胃のむかつき・嘔吐などを発症します。発症する原因として、コーヒーやタバコなどの嗜好品(しこうひん)や香辛料の多い物を摂り過ぎた時に起こります。
虫垂炎(ちゅうすいえん)
虫垂炎とは盲腸のことで、みぞおち辺りに痛みを感じて次第に右下腹部へと移動すると言われています。この症状は前兆はなく突然発症して、痛みによっては座れないこともあります。下痢や嘔吐、微熱も併発することも特徴的です。
過敏性腸症候群
ストレスから来る腹痛のため、患者のほとんどが忙しい社会人で若い世代が増加傾向にある。この過敏性腸症候群は検査をしても明確な症状がわからないため、気づかないうちに悪化していることも多い。具体的な症状は下痢・便秘のどちらかであったり、その両方を繰り返すこともあります。食後の腹痛はこの症状が多いです。
ストレスから来る胃腸炎の記事についてはこちら
胃腸炎はストレスが原因~腹痛の治し方に効果的なストレス解消法~
その他
自律神経失調症から来る腹痛で、頭が重かったり・イライラ・疲れが取れない・不眠など自覚症状はあるが検査でも病名を確定できない不定愁訴(ふていしゅうそ)の一つです。
3種類の痛み
腹痛には大きく分けると3種類あるのをご存知でしたか?
それぞれの痛みや特徴を簡単に説明すると以下の通りになります。
体性痛
体性痛は、どこが痛むかハッキリしており鈍痛ではない疝痛(せんつう)というもので、この痛みが長い続くところが特徴的。歩いたりなどの振動に弱いが、休んだり安静にしていることで痛みはおさまる。
内蔵痛
内蔵痛は、どこが痛むのかハッキリせずぼんやりしていて鈍い痛みで、吐き気や寒気などにも発展するところが特徴的。胃や腸などの消化管などが痙攣(けいれん)や膨張などの刺激で起きます。
関連痛
その名の通り関連することで、発症している箇所があまりにも痛い時に他箇所にまで及ぶ腹痛。関連痛の場合は、痛くなっている箇所を治そうとするのではなく、痛みの原因を治療することが肝要になってきます。
腹痛から発展する病気
また、腹痛の箇所によってはそれ以上の別の病気が疑われます。
みぞおち辺り(心窩部)
やはり上部ということもあり胃痛が多いです。その中でも特に多いのが、胃潰瘍と十二指腸潰瘍で慢性的で空腹時の痛みは気を付けないといけません。
(急性胃炎、慢性胃炎、胃アニサキス症、急性胃粘膜病変、胃潰瘍、胃軸捻転症、胃がん、胃肉腫、十二指腸潰瘍など)
右上腹部
肝臓と胆道があるので、それらに関わる病気が多いです。発熱があれば急性肝炎、常に疲れやすくだるさがあるようなら、アルコール性の肝炎などの疑いがあります。
(A型急性肝炎、肝硬変、肝がん、アルコール性肝炎、うっ血肝、肝膿瘍、肝嚢胞など)
左上腹部
激痛であれば急性すい炎(右上腹部にまで及ぶこともある)、体重が減ったり背中の痛み・血便などがあれば癌(がん)の疑いもあります。
(急性膵炎、慢性膵炎、膵石症、膵がんなど)
へその辺り(中腹部)
これもみぞおち辺りと同様で腸の病気が多いです。空腹時の痛みは十二指腸潰瘍の疑いがあります。
(感染性腸炎、虫垂炎の初期、腸閉塞、腹部大動脈瘤など)
右・左下腹部
右下腹部は虫垂炎(盲腸)が多く、左下腹部は大腸に関わる病気の疑いがあります。
(虫垂炎〈右下腹部〉、潰瘍性大腸炎、虚血性大腸炎、クローン病、大腸憩室症、大腸がん、過敏性腸症候群、尿管結石など)
下腹部(中央)
トイレを我慢することで発症する膀胱炎や、女性であれば子宮・男性であれば前立腺に関わる病気の疑いがあります。
(急性膀胱炎、慢性膀胱炎、子宮付属器炎、子宮筋腫、子宮頸がん、月経困難症、慢性前立腺炎など)
※補足
これらの症状が発症する前に、下痢や吐き気・嘔吐を繰り返すようであれば病院へ行くようにしてください。
腹痛の治し方
ここでは、腹痛になった時の対応として即効性のあるものを見ていきます。
腹痛になった時のために、確認しておいてください。
さする(反時計回り)
腸が時計回りで動いているので、腸の働きを促進しないために逆方向へさする。間違っても、時計回りにはしないようにしてください。時計回りにすると腸の働きを活発にしてしまいます。
深呼吸
呼吸も乱れているはずなので、深呼吸をすることで気持ちを落ち着かせることができ、また体に酸素を入れることで痛みが緩やかになっていきます。
できれば、お腹に手をあてて温めながらすれば尚良いですね。
ベルトをゆるめる
当然ながらお腹を圧迫しないことは一番最初にできることです。
腸の弱い人はあまり締め付けられる衣類を着ないことも必要ですね。
温める
体を温めることは体内の血行促進につながり、体調改善にはうってつけです。
お腹の弱い人は普段からぬらしたタオルをレンジで温めて、お腹にあてておくだけで効果があります。温かい飲み物もオススメです。
ツボを押す
下痢点:http://karadanote.jp/5972
商陽:http://ed-impo.com/tsubo/syouyou/
大横:http://www5a.biglobe.ne.jp/~fureai89/2808/11tuboya_tubo_daio.htm
合谷:http://matome.naver.jp/odai/2135383440104825501
足三里:http://ourage.jp/column/karada_genki/24261/
中かん:http://beautiful-eye.com/wp/?p=1073
気海:http://www.tsubomaster.com/%E6%B0%97%E6%B5%B7_%E3%81%A4%E3%81%BC
関元:http://www.cali.jp/column/bijin/107
温溜(おんる):http://jin-shinkyu.com/tsubo_care/tsubo_ichi_3.htm
上巨虚(じょうこきょ):http://i.acupressure.jp/tubo/41.php
食事療法(梅肉エキス)
梅は別名『医者いらず』とも言われているほどであり、下痢状態のお腹には非常に効果的。整腸作用・解毒作用・疲労回復などの効果があり、身近な万能食材と言えます。お腹の弱い人は普段から食べておくことをオススメします。食事療法はこの他にもありますので、気になる方は胃腸炎の症状は食事で改善する〜急性胃腸炎の原因と食べ物について〜を見てください。
気を紛らわす
時間の流れを気にすることと同じで、あまりに腹痛に意識を取られ過ぎるのは良くありません。全く別のこと(今後の予定や気になっていることなど)を考えたり、体の一部をつねって痛みの意識を別の箇所に向けます。
薬を飲む
腹痛を治すための薬は、下痢止めや整腸剤などが発売されていますが、できる限り服用せずに排泄した方が良いです。
その理由は、薬を服用することで体の中の毒素が残ってしまうからです。自然治癒の方が免疫力も高まりますので、どうしようもない時以外は薬に頼らないようにしましょう。
一応、代表的な薬をご紹介しておきます。
ブスコパン、ストッパ、ビオフェルミン、ファスコン、新タントーゼ、新ワカ末、スメクタテスミン、正露丸、トメダイン、ピシャット、ピタリット、テスミンエース、エアミットサットF etc.
その他(食生活で根本を改善)
基本的に体から出る大便は、原形がありますが、お腹を下してしまうと原形がない下痢になってしまいます。その原因には、以下の2つ理由があります(ストレス等は除く)。
①食物繊維の摂取量が少ない
②腸内細菌の数が少ない
要するに、この2点を改善するように意識すれば良いことです。
①海藻類や野菜や穀物などの食物繊維の多いものをバランス良く食べるようにする。
②ヨーグルトや乳酸菌飲料、キムチなど発酵されているものを食べるようにする。
上でもツボの紹介はしていますが、
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まとめ
以上、腹痛の原因と治し方について見てきました。
まとめると、以下の通りになります。
・腹痛の原因を追究して、自分がどの痛みに当てはまるのかを把握する
・痛みの種類を知り、発展する病気かどうかを認識しておく
・腹痛になった時の治し方を確認して、免疫力も上げておく
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