
今回は自律神経失調症の食事療法について見ていくわけですが、
食べ物だけでなく、どんな食べ方をしているかという角度でも書いているので、食べ物と合わせて参考にしてください。
目次
自律神経失調症の食事療法
ここでは、食事をする際の食べ方について見ていきます。内容的には、当然と言われれば当然と思われる方も少なくないと思います。ただ、こういったことをどれだけ念頭に置いて普段の生活に馴染ませれるかということも自律神経失調症の改善の鍵となります。
1日何食ですか?
これは、朝昼夕の3食を抜かずに食べれていますか?…ということですが、朝は食べるよりも寝る時間を取ったり、日々時間に追われてお昼を抜いてしまったり、ダイエットなどで夕食を控えていたりしていませんか?食べる=リラックス=副交感神経を優位にすることになるので、食べないことで自律神経が乱れるということは言うまでもありませんね。私も昔は仕事が忙しい時はお昼を抜いたりしていましたが、しっかり食べている今と比較しても一日の活力は違ってきますね。
何時に食べていますか?
これは決まった時間に食事ができていますか?…ということなんですが、不規則な時間に食べている方はもちろん、毎日食べる時間が通常よりズレている方は要注意ですね。これを機に、◯◯時には食べると決めるだけで自分の中でサイクルができて、食事以外のお風呂や睡眠などの生活リズムも整い、安定した精神状態を保てますね。これは後々の食事にも関係してくるので、朝食であれば遅くとも9時〜10時台には食べて、昼食は12時〜13時台に食べて、夕食も遅くとも19時〜20時台に食べるのが望ましいですね。
どんな姿勢で食べていますか?
これは言葉の通り身体の姿勢ですが、意外に女性でも猫背になっていたり携帯電話(スマホ)を片手に食事をしていたりする人もいますね。姿勢を正して食べることを心掛けるだけで消化率も改善されメンタルも良い方向に向かいます。また気持ち的な食べる姿勢で言えば、例えばイライラしたり落ち込んでいながら食べていませんか?…ということも振り返ってみてください。先述した通り食べること=リラックス効果があるのと、気分が優れないまま食べること自体が消化器系にも影響を与えてしまいます。
よく噛んで食べていますか?
これは言葉の通り、よく噛んで食べましょう…という意味ではありますが、『よく噛む』ことのメリットはご存知でしょうか?満腹中枢に働きかけてダイエットや美容効果があることなどは有名かと思いますが、その他には脳が活発になることで反射神経の促進・アレルギーや生活習慣病の予防にも一役買っています。私も食べることが好きなだけにこういったことは以前から知っており、実際によく噛む方なので良い意味で食べることは遅い方という自覚があります。
どんな食べ物が好きですか?
これは例えば誰かに聞かれた時にすぐに答えれますか?…ということなんですが、要するに食事を楽しめているかということに繋がってきます。食事自体は本来楽しいものでなければいけませんよね?私は人一倍強いせいからなのかも知れませんが、料理番組で好みの食べ物があるととことん調べたり、スーパーで買い物をしていてもレジで並んでいる人の食べ物も良いなぁと思ってしまうほど食べることが好きですね。ここまでではなくとも、自分の好きな食べ物を即答できることも普通に良いことだと思います。
自律神経失調症の食べ物による治し方・対策
ここでは自律神経に良い食べ物を挙げるわけですが、どんなものを食べれば良いのかということはもちろん、必要な栄養素ごとで食べ物を取り上げています。
ビタミンA
ビタミンAには抗酸化の効果があり、動脈硬化などの原因となる活性酸素の働きを抑えてくれます。ではこれがどう自律神経に関係するのかというと、単純に体調不良などは精神的にも影響してくるので抗酸化に努めましょうということです。
【食べ物】
ほうれん草、ブロッコリー、ニンジン、かぼちゃ、うなぎ、海苔、抹茶など
ビタミンB群
ビタミンB群は栄養素の中で様々な役割をしていますが、ストレスを感じることで多く消費されるという側面もあります。具体的には糖質補給・神経の正常化(B1)、神経伝達(B6)、精神安定・集中力(B12)などを担っています。
【食べ物】
B1:豚肉、ほうれん草、ニンジン、かぼちゃ、ピーマン、うなぎなど
B6:カツオ、サバ、マグロ、サンマ、シャケ、バナナなど
B12:あさり、牡蠣、ハマグリ、サンマ、いわし、チーズ、レバーなど
ビタミンC
ビタミンCは風邪など色々と効果があるイメージがあると思います。ストレスについても、普段は副腎と言われる臓器の中にある抗ストレスホルモンで対抗していますが、それが枯渇するとストレスを感じることになります。そこで抗ストレスホルモンを作るのに不可欠なビタミンCで補給することで耐性が養われています。
【食べ物】
ピーマン、アセロラ、レモン、キウイ、柿、いちご、ブロッコリーなど
カリウム
カリウムには血圧の調整・老廃物排出・筋肉収縮改善の効果があります。カリウムが不足していると、(体内の過剰にある)ナトリウムによりこれらの症状を悪化させることになります。ナトリウムとは相反する役割ですが、この2つのバランスが保たれているからこそ健康でいられるわけなんです。
【食べ物】
アボカド、ほうれん草、納豆、ザーサイ、にんにく、ぎんなん、バナナ、メロン、桃、柿、アボカド、柑橘系果物など
カルシウム
カルシウムが不足するとイライラすると言われますが、その理由は体内での働きに関係しています。体内のカルシウムの99%は骨や歯などですが、残りの1%は血液や筋肉などの細胞の中にあります。そのため自律神経に使われるその1%が減ると99%の方から借りなければいけません。というわけでも体の維持のためにも必須なんですね。
【食べ物】
チーズ、ヨーグルト、アーモンド、チョコレート、煮干し、ししゃも、あゆ、ごま、ひじき、ちりめんじゃこなど
マグネシウム
マグネシウムは自律神経と深い関係のあるセロトニンを作り出す役割があります。マグネシウムが不足するとカルシウムのようにイライラや不整脈や痙攣などの原因になります。またマグネシウムも不足すれば骨から借りるわけですが、(カルシウム同様)この骨からの供給量が多いので結石などの原因になりかねません。なので、食べ物や飲み物からの摂取を心掛けましょう。
【食べ物】
昆布、ひじき、ココア、コーン、ごま、アーモンド、いわし、するめ、あさり、海苔、わかめ、切り干し大根、カレー粉、コショウなど
アミノ酸(トリプトファン)
トリプトファンはアミノ酸の一種ではありますが、体内で生成されない栄養素なのです。このトリプトファンはセロトニンやメラトニンといった自律神経の改善に不可欠なホルモンを生成してくれます。ただ、このトリプトファンもダイエットや偏食などで不足すると精神的に安定しなかったりするので、摂取していれば月経がある女性にとっては力強い味方になると思います。
【食べ物】
ごま、チーズ、肉類、レバー(牛・豚・鶏)、赤身魚、バナナ、玄米、アボカド、アーモンド、たらこ、そば、鶏卵など
イソフラボン
イソフラボンと言えば大豆イソフラボンが有名ですね。この大豆イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをするということで注目され続けています。ちなみに、このエストロゲンは新陳代謝を促すのでアンチエイジングはもちろん、卵巣・子宮・乳房の役割を助け女性らしい体を維持できるようにしてくれます。その上、自律神経を整える効果もあるので一石二鳥と言える栄養素ですね。
【食べ物】
納豆、豆腐、豆乳、味噌、油揚げ、黒豆、枝豆など
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あとがき
以上、自律神経失調症の食事療法について見てきましたが、食事対策は食べ物だけでなく食べ方なども必要なことをわかっていただけたかと思います。
ここでのポイントは、女性ホルモンのエストロゲンはもちろんセロトニンやメラトニンを分泌させることが重要になります。普段の生活の中から改善を試みたい方は是非ご参考ください。
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