
日本語の中には日常会話ではあまり使わない言葉も存在します。その中の一つで「すべからく」という言葉があります。聞いたことのある方もいるかと思いますが、ちゃんとした意味はご存知ですか?
言葉の雰囲気からして「何かをしていい」や「何かをしちゃだめ」のようにも聞こえますがそれは本来の意味ではありません。
日常会話としてはあまり浸透していない「すべからく」ですが、誤用されることも多いのでしっかり意味を理解しておきましょう!
「すべからく」の意味はとは?語源は?
まずは「すべからく」の意味とその語源について見ていきましょう。
なんとなく聞いたことのある言葉で、意味もニュアンスがなんとなく分かるといった方が多いのではないでしょうか。
「すべからく」というのは動詞の「為(す)」に助動詞が付き「すべし」となったものに、単語を名詞にするためのク語法を用いたことによりできた言葉
その為、「すべからく」というのは「すべきであること」という名詞句になり、副詞のように用いられることから「当然」や「ぜひとも」といった意味になったのです。
「すべからず」の意味を「全て、皆」と間違えて覚えている方も多いようですが、「すべからず」の意味は「当然、ぜひとも」という意味ですので、間違うことのないようにしましょう。
・「すべからく」の意味 → 当然、ぜひとも
「すべからく」の使い方は?
続いては「すべからく」の使い方です。
あなたは日常的に「すべからく」を使うでしょうか?あまり使わない人からしてみると、どうやって使うのが正解なのかあまりピンときませんよね。
ここれでは「すべからく」の使い方について、例文を使ってご紹介していきます!
【例文】
・学生はすべからく、学業に専念すべきだ
・子供はすべからく、元気であるべし
・年配の方にはすべからく、親切にするべきである
・頑張った従業員には、すべからくボーナスを支払うべきである
例文からもわかるように、「すべからく」を使う場合は語尾に「べきである(べし)」がセットでつくことが多いようです。
「当然~するべき」「ぜひとも~するべき」のような使い方が正しいというわけですね!
「すべからく」の類語って?
「すべからく」の意味と使い方が分かったところで、「すべからく」の類語をご紹介します!
「すべからく」が少し使いにくいと感じる方や、使い間違いが心配な方は似ている言葉に言い換えて「すべからく」と表現してみましょう。
「すべからく」の意味は「当然、ぜひとも」でしたよね?この意味をそのままダイレクトに伝えればよいので、意味のとおり、「当然」「必ず」「ぜひ」が類語になるということです。
先ほどの使い方で揚げた例文にこれを当てはめてみましょう。
・学生はすべからく、学業に専念すべきだ→学生は当然、学業に専念すべきだ
・年配の方にはすべからく、親切にするべきである→年配の方にはぜひとも、親切にするべきである
類語を使うと、伝えたいことの意味がハッキリする感じがしますね。
「そうするべきである」といったニュアンスの時は「すべからく」を使うと少し柔らかい言い方になりますが、難しいという方は無理に使わずとも自分の言いやすい言葉に置き換えてもいいですね。
【関連記事】
「おこがましい」の意味と漢字について。役立つ例文・類語集もご紹介
「おざなり」と「なおざり」の違いと意味とは?使い方を例文でご紹介
「わざわざ」の意味や使い方。敬語・英語・類語に言い換えるとどうなる?
ビジネスシーンでは「すべからく」覚えておくべき?
あまり使い慣れない言葉ですが、ビジネスシーンでも日常会話でも使いこなせると、スマートで少しかっこいいですね。また、相手から言われたときに意味を理解していないと困ってしまいます。
「すべからく」の意味だけではなく、類語も一緒に覚えておくと便利かと思います。誤用に注意し正しく「すべからく」を使いこなせるようになりたいですね!
この記事へのコメントはありません。