
突然ですが、「しなくちゃいけないけど、やりたくないなあ...」なんて気持ちになったことのない方、いらっしゃいますか?そんなポジティブな気持ちでいられたら、本当に素晴らしいですね。
誰しも一度は『気の進まないことに取り組んだ経験』や『結局は気が進まずにやり遂げることなく終わってしまった』などといった経験をお持ちでしょう。
ずばり、このような気持ちを表現する言葉に「躊躇」と言う言葉を用います。
この「躊躇してしまった」や「躊躇しなければよかった」など幅広く使われる「躊躇」と言う言葉の魅力について、様々な角度から紹介していきます。
目次
「躊躇」の意味と語源
ここでは、「躊躇」の意味と語源について学んでいきましょう。
「躊躇」この言葉、「ちゅうちょ」と読みます。読み方を聞けば、あっ!と感じますね。よく使う場面はあるけれど、曖昧なイメージで使っているこの言葉の深さを知れば、自分の感じる「躊躇」が今までと違ったものになるでしょう。
「躊躇」の意味とは?
「躊躇する」とは、「決断し兼ねている」「あれこれと悩んでしまう」ことを意味します。
また「躊躇」に「う」を付け「躊躇う」これは「ためらう」と読みます。「躊躇う」も同じように決断出来なくなっている「優柔不断になってしまう」状態を表現しています。
例えば、お出かけの際に洋服を選んだり、レストランでのメニューに悩んだり、雨が降っているために出かけようか否か迷ったり、日常においてこのようなシーンは至るところに潜んでいます。
自分の優柔不断さが他の人の迷惑になるのでは?と思えば自分に嫌気がさしてしまいがちですが、そんな時に「今のこの状態が躊躇なのでは?」と投げかけてみるのもたまにはいいかもしれませんね。
「躊躇」の語源とは?
ここで、この二文字それぞれについての意味と、この言葉の語源を解説しています。
・「躊」・・・「とどまる」と言う意味
・「躇」・・・「とびこえる」と言う意味
「とどまる」か「とびこえる」の真逆の迷う気持ち、つまり「ためらう」と言った意味に繋がります。二文字とも「足」がつくのは、止まったり飛んだりと足を使った動作が関係しているためです。
「躊躇」を使ってみよう
それでは、「躊躇」を使ったいくつかの例文を各場面に応じて取り上げていきます。併せて類義語やよく似た言い回しを確認していきましょう。各方面に視点を置くことで、言葉のニュアンスを一層感じることが出来ますね。
ビジネスシーンでの「躊躇」
・「社長は、社員を多数解雇することに躊躇している」
・「躊躇すれば、このチャンスは二度とこないであろう」
・「新しい仕事を彼は躊躇することなく了承した」
日常生活においての「躊躇」
・「彼女はこの結婚を躊躇しているようだ」
・「彼は本音で話すことに躊躇した」
・「ママ友からのお誘いを一瞬躊躇してしまった」
・「彼女は、躊躇することなく新規開拓のお店に入っていった」
以上のように「躊躇」とは行動に起こそうとした時におこる迷いが生じ、次の行動に移せなくなることを言います。
「躊躇」をしないことは決断力の速さを意味する言葉に繋がるのです。「躊躇」の類義語、よく似た言葉としては
・「優柔不断」
・「逡巡」
・「先延ばしにする」
などがあります。これらは、全て行動に起こせない様子を表現しますが、「逡巡」などが時間をかけて悩み考える言葉だとすれば、「躊躇」とは一瞬の迷いを表しています。
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使い分けることで言葉の意味がより深く伝わる言葉
日常会話において何となく感情を表す言葉として使われる言葉も、生活のあらゆるシーンにおいて使い分けることで、相手により一層、気持ちが伝わる言葉にかわるでしょう。
また、新聞や本を読む際にもこれらの言葉の意味を理解することで、役に立つことがあるのではないでしょうか。
うまく使うことで、後ろ向きな要素を含む言葉が明るく前向きな言葉に変身する、これが言葉のマジックですね。
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