
あなたは「閾値」という言葉を聞いたことがありますか?
あまり目にすることのない慣用句なのですが、IT用語としてまたビジネスシーンでは日常的に使われています。
しかし「値」とつくのでお金に関することのように感じますが、どのように使えばいいのかは見当がつきませんよね。
仕事だけではなく、お金に関することであれば日常的に使われるかもしれないですが、つい難しい言葉を遠ざけているのかもしれません。
この記事では「閾値」の意味や語源、使い方・求め方・英語表現・類義語をご紹介していきます。
目次
「閾値」の意味は?語源は?
「閾値」の読み方がわかる人は普段から使っている人なのではないでしょうか?これは本来「閾値」は「いきち」と読みます。昨今では「しきいち」と読ませる方が一般的になっています。「しきいち」と読んだ人もおおきかもしれませんね。
「閾値」の意味は?
「閾値」とは「境目になる値のこと、反応・興奮を起こさせる最小の刺激の値」という意味です。
「境目になる値」といえばはっきりではありませんがどのようなものなのか想像がつきます。しかし「反応・興奮を起こさせる最小の刺激の値」という意味は専門的な要素を含んでいて理解するにはもう少し掘り下げてみていきましょう。
「閾値」の語源は?
- 「閾」・・・「門の敷居」という意味
- 「値」・・・「物の値打ち、数の大きさ」という意味
「閾」とは家の門の内と外を区切った境目の木のことを指します。昨今、マンションなどが増えてきて和風住宅を見る機会は少なくなりましたが、敷地の大きな家には今でも「閾」はみられます。その「閾」を「値」に合わせることで「境目になる値」という慣用句が使われるようになりました。
「閾値」の使い方と求め方
「閾値」の使い方と例文
それでは「閾値」とはどのように使えばよいのかいくつかの例文からみていきましょう。
- 「彼に対する怒りの閾値が超え、父はついに怒鳴ってしまった。」
- 「自分の閾値を超えなければ次のステージには進めない。」
- 「品質とレベルの閾値を上げることが私たちの目標です。」
- 「あの人の話す内容は閾値が低い」
- 「人によって痛みの閾値は違うので個々に合ったケアをしなければならない。」
「閾値」とは「限界値」と考えれば、わかりやすくなります。例えば「閾値」を置き換えて「ストレスが限界地を超えた」という表現はわかりやすいですね。
「閾値」とは良いことにも悪いことにも反応が起こる値を示す慣用句なのです。
「閾値」の求め方
「閾値」は、それぞれの分野によって数値は違いますが「条件の境目になる値」と考えてみてください。
例えば、会社で新商品を開発するとします。「100個作ったうち3個の失敗は許す」という命令が下った場合
- 失敗した商品が0.1.2個なら商品として認める
- 失敗した商品が3個以上なら商品として認めない
ということになります。これは何を意味するのか、数が大切なのではありません。
0個でも2個でも商品として表舞台に出せますが、3個なら出せないのです。ということは99個失敗しても3個失敗しても同じことということになります。
この商品を表舞台に出せるか出せないかは「2個」か「3個」が分かれ目になり、この開発における「閾値」なるのです。
「閾値」の英語・類義語
それでは「閾値」の英語、類義語にはどのようなものがあるのかみていきましょう。
「閾値」の英語表記
「閾値」の英語には以下のようなものがあります。
- 「threshold」・・・「敷居をまたぐ」
英語圏においての「閾値」は戸口や入り口といった意味になるでしょう。外と中の境目なので「閾値」と同じ意味の英語になります。
「閾値」の類義語
次に「閾値」の類義語にはどのようなものがあるのかみていきましょう。
- 境目(さかいめ)
- 限界(げんかい)
- 境界(きょうかい)
どの慣用句も「ギリギリのところ」という意味になりますが、ビジネスをはじめ多くの限界数値を表すために使われるのは「閾値」となっています。
「閾値」とはビジネスマンにとっての目標値
ここまで「閾値」について解説してきました。
「閾値」とは生理学・心理学では「閾値」物理学や工学では「しきい値」としての学術用語して使われるほど幅の慣用句です。
どの業界においても「境目となる値」は存在します。その求め方は業界それぞれの基準があります。
営業売り上げ達成率が99.9%ということは達成していないという厳しい現実と向き合っているビジネスマンにとっては、「閾値」とは耳が痛くなる言葉かもしれませんが、やる気を起こさせ活力にもなることは間違いありません。
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